ガゼットの「NIL」CD レビュー

2010年04月08日

激しさは前回の「DISORDER」を上回る勢いだ。

形に囚われない奴らの魂は最高。

ヴォーカル、ルキが放つDeath voice、感情むき出しのリズム隊。

ガゼットはこの5人でないと成り立たない。

好きな曲、そうでもない曲がはっきり別れた
アルバム。試聴の段階で期待しすぎたためか、
ちゃんと聴いた後、なんか違うなーと感じました。

何回か聴いて良いと思えた曲もあったけど、
逆に何回聴いても受け付けない曲もありました。

緩急ついてるのはいいんだけど、自分としては
もっとうねるというか、這いずる感じが
欲しかったです。
暗い曲が多く、バンバン脳までくる曲を求めている方向き。
メロディーラインの美しい曲が揃っていて、始終飽きることは決してない。

私は、V系というと無駄に着飾った歌詞とシャウトの印象が濃く、あまりいいとは思えなかったが、このアルバムとの出会いで、自分の勝手な偏見と思い込みに恥ずかしくなった。
力強くて、それでいて優しくて、すごくリアルな歌詞と音がこれでもかってくらいに詰まってます。
彼らの今までの曲に比べて特に洗練されていると思う。メロディーもまとまって落ち着いているように感じる。
所謂ビジュアル系はちょっと、という人でもそれほど拒否反応は出なそう。
ガゼ初心者にはDISORDERの方を薦める。

音も以前よりも重くなって、曲もカッコよくなってる。
シングルの『Cassis』が切ないバラード、
かと思いきや突然シャウトから入る『DISCHARGE』もあったり、
フツーにかっこい初回版のPVにも収録の『SHADOW VI II I』、
ノリがイイ『生暖かい雨とざらついた情熱』
など、バラエティに富んでる。

NILは既存曲のリメイクっぽい曲が沢山あるんで。
既存曲聞き込んでる人の方が別の意味で楽しめそう。

まぁ、そのリメイクの趣向が「売れ路線」になってるが故に既存のガゼファンには物足りない面もあるでしょうねぇ。
「重さ」があっても「深み」が無いってやつ?
でも出来栄え自体はクオリティ高い。
それほど声も曲も素直に格好良い。



Posted by 春清花 at 01:53