DEEP PURPLEの「Machine Head」CD レビュー

2010年04月28日

音楽誌などでロックの歴史的名盤の話が出ると、必ずと言っていいほど名前が挙がる冗談みたいなアルバム。

クラシックを愛聴し、BEATLES程度しか知らなかった私が後々Death Metalの世界にまで足を踏み入れることになるのも、すべてはこのアルバム、そして1曲目のHighway Starから始まっているのである。

まさに衝撃であった。

イアン・ギランのシャウトから始まるこの曲。

ドラムはスイングしつつもフィルは多く、キックの多彩さといったら、唯一無二の存在でしょう。

そしてジョン・ロードのオルガン。

ほかのバンドにはない「色」をつけているのが彼の音だと思っている。

リッチー・ブラックモア、言うことはない。

神である。

言わば、5人の神懸り的な一瞬を捕らえたアルバムであり、この時この人たちでしか作りえなかった、決して再現不可能なことは知ってのとおり。

まさに宿命である。

有名曲「Highway Star」「Smoke on the Water」はじめ一度聴いたら忘れない名曲揃い。間違いなくDEEP PURPLEの代表作。

ロックが好きだって人は、絶対これ、聞きなさい。

ちょっと昔にフェンダーのギターに関するテレビCMで、ギターを始めた外人の若者たちがSMOKE ON THE WATERのリフを一生懸命練習する姿に共感を覚えた人も多いのでは?

あのイントロはロック歴代イントロランキングが出るとしたら間違いなく1位になるだろう。

この曲を知らない人は、ネットでダウンロードしてでもいいから聞きなさい。

絶対「あー!あの曲か!」って言ってますから!

発表は1972年だが、未だにハードロックのバイブルとまで言われるほど、異常なくらいに評価されている。

誤解を恐れずにいうと、非常にポップな作品。

多くの人がこの作品を手にするきっかけとなるのは、おそらくギタリスト・RICHIE BLACKMOREの名前と共にある①「Highway Star」⑤「Smoke On The Water」といった非常に有名な曲ではないか。

しかしながらBLACKMOREというギタリストに焦点をあてて他作品を聴いていくと、決してこの作品が傑出したものではないことがわかる。

しばしば「狂気の」などといった形容詞とともに語られるこのギタリストであるが、それはいくつかの他作品・ライブ音源で聴かれるプレイにはふさわしい言葉ではあるものの、けっしてこの作品でのギタープレイには適していない。
そういった理由から、ハードロックギターを好むリスナーがその入門として聴き始めるが、しかし他の様々な作品やアーティストを聴くにつれ評価が低くなっていってしまうのがこのアルバムではないだろうか。

やっぱこれだよね
オープニングからかっ飛ぶ爽快感
一曲目からテンション上がりっぱなし
パープルといったらこのアルバムか
Burn 上げる人が多いけど
ヴォーカルぁ「全盛期の」ギランが好きなんで
こっちかなぁ

浜崎あゆみが聞いてるらしい。で、最近また人気が出ているようですね。未だに高円寺界隈を歩いているとアパートからSmorkOnTheWarterのフレーズが聞こえてきたりして懐かしい。当時このアルバムに収録されているHightWayStarの間奏のギターソロを弾けると「すげー!」なんて言われてあの頃のアマチュアロックバンドはみ~んなこれをコピーしていましたっけ。アマチュアロックバンドのバイブル的な存在だったと思います。実際初めてラジオからこの曲を聴いた時私はぶっ飛んでしまいました。
でも日本で騒がれていたほど海外では人気は無かったようです。どちらかと言うと田舎町で人気があったようでしてNewYorkなどではだめ。なるほどロックの後進国の日本で爆発的な人気だったのは今にして頷けます。
久しぶりに聴くと改めてアルバムから伝わってくるその荒削りのパワーには驚き!10年以上前に武道館に観に行きましたが、ライブよりもライブしているのですね。Purple聞くなら絶対このアルバム。やっぱり凄いバンドです。

このアルバムが30年以上前に作られたなんて
信じられない 今聴いても無茶苦茶格好良い
何が良いとかじゃないよね
魂で聞けって感じ いや感じろって方が良いか

ならばこれは魅力に乏しい作品であるといってしまってよいのだろうか?
それは大きな間違いである。
むしろギタリストBLACKMOREが前面に出てきていないことがこのアルバムを魅力ある名盤たらしめている。
曲の良さの拠り所がギタープレイではないということであるが、それが顕著なのはこのバンドの代表曲としては語られることのない②③④といった曲だ。

ギターを中心にこのアルバムを聴いてはいけない。
ここで聴けるのは彼らの長い歴史の中における「名演」ではなく、彼らがこの時期素晴らしいコンポーザーであったことをしめす「名曲」である。



Posted by 春清花 at 12:31